だいぶ前から大阪の桃山学院大学のゲスト講師(以前は非常勤講師という名称)として年に数回、経営学部の大学及び大学院で講義を行っている。昔、ミューズ音楽院というところでミュージック・ビジネス科で2年ぐらい講座を持っていたのでこれの延長線上に有る授業内容だと思う。経営学部なのでビジネス論がメインになるが音楽ビジネスというのは通常のビジネス論だけでは説明が難しい。但し、CDなどの販売に関しては経営論は有ると思う。コンサート、イベント、ライブもある程度なら説明可能でもある。問題はプロダクション業務である。初期のプロダクションはまだ判りやすいが、権利関係が多様化している現在のプロダクションというのは経営論的には難しい内容となる。要するにどのようにお金を稼ぐか、どのように運営するかは所属アーティストの考え方にもよるところが有ったり、所属アーティストの人数や音楽ジャンルにもよるからだ。なので簡単に説明出来るように単純化して説明している。コンサートの収支、原盤権及び出版権があればその収支など判りやすい数字で教えている。(一枚CD売れたら誰に何処にいくら入ってくるか等)
時間の半分ぐらいはこの仕事に就きたい人に対する仕事内容の説明、適正や必要な能力について話している。場合によりクリエイティブな仕事全般の話や実際の音楽制作及び映像、舞台制作の話も織り交ぜてもいる。でないと大教室の数百人には興味を持って貰えない。こう考えると講義というのも一種のエンタテインメントである。人気教授の授業というのも多くの学生に受ける授業なんだと思う。勿論、判りやすく納得できるだけの内容が有ってのことだが。さて、僕の講義はどうなんだろうかな?